はじめに|感謝は、日常のなかにある
「ありがとう」は、特別な時に言う言葉ではありません。
小さなこと、さりげないこと…日々の暮らしの中に、伝えるチャンスが山ほどあります。
でも、「ありがとう」が自然に出てくる子になるには、それを“見て育つ”環境が不可欠です。
こどもは、ことばで教えるより、目の前の人の“生き方”から学びます。
この最終回では、「ありがとう」が育つ家庭の習慣、そして大人ができる環境づくりについてお話しします。
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①「ありがとう」が飛び交う家庭こそ、子どもの心が育つ場所
家庭は、こどもにとって最初の社会。
そこに「ありがとう」があふれているかどうかで、子どもの“感謝の温度”はまったく変わります。
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ごはんを作ってくれてありがとう
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洗濯物をたたんでくれて助かったよ
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お迎えしてくれてありがとう
何気ないこの一言が、「感謝ってこういう時に伝えるんだ」というモデルになります。
家庭内で大人同士がちゃんと「ありがとう」を言い合っているか?
それを、こどもはしっかり見て、感じて、真似しています。
②「ありがとう」が生まれる“お手伝いの場”をつくろう
感謝のことばは、“してもらう体験”と“してあげる体験”の中で育つもの。
たとえば、
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ごはんを配る
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洗濯物をたたむ
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テーブルを拭く
こうしたちょっとしたお手伝いの中で、大人が「ありがとう」と伝えることで、
こどもは「自分は役に立てたんだ」と感じ、自信と感謝が育ちます。
お手伝いの場をつくることは、感謝を感じる・伝える機会を“意識的に”用意するということ。
失敗しても大丈夫。大人が喜ぶ姿を見せることが何よりの報酬になります。
③保育現場で見た“ありがとう”が育つ環境
保育園でも、やっぱり「ありがとう」が自然に言える子は、
安心して人と関われる子が多いと感じています。
・先生が「助かったよ、ありがとう」と伝える
・友達同士で「貸してくれてありがとう」と言い合える
・何かしてもらった時、まずは笑顔で受け取る
これって、「してもらえる」経験と「受け入れてもらえる」安心感があるからこそなんです。
「ありがとう」を言いたくなる環境は、
自分の存在が大切にされていると感じられる場所であるということ。
【てんのちょっぴり辛口コメント】
「ありがとうが言えない子で…」という相談、ほんとによくあります。
でも、そもそも家庭内で「ありがとう」が聞こえていない場合、こどもに“言え”というのは無理な話です。
大人が無意識に、感謝より指摘・指示・否定が多くなっていませんか?
こどもは、言葉より空気を感じています。
「ありがとう」が言いやすい空気があるかどうか、それがすべて。
まずは家庭の中で、大人が「ありがとう」をどれだけ届けているか。
そこを見直すだけで、こどもは自然と“感謝の言葉”を育てていきます。
【てんからのメッセージ】
「ありがとう」は、未来を照らす灯りです。
言われた人の心をあたため、
言った人の心を柔らかくする。
そんな魔法の言葉が、日常に当たり前にある家庭は、
こどもの心をじんわりと育てていきます。
ことばの連鎖は、大人から始まる。
大人が変われば、家庭が変わる。
家庭が変われば、子どもが変わる。
感謝を“教える”のではなく、“見せる・育てる”子育てへ。
今日から、はじめてみませんか?
最後に...
海外での3人兄弟の子育てを発信している、スイス在住のインフルエンサー【Amiさん(@amislife_gloor)】の投稿が、とても素敵です。
Amiさんのご家庭では、ご主人がいつもAmiさんに感謝の言葉をかけていて、こどもたちにも「ごはん作ってくれてありがとうって言おうね」と自然に声をかける姿が印象的。
そんな夫婦のやりとりを見て育つからこそ、こどもたちも自然と「ありがとう」を口にしていて、その様子が動画からも伝わってきます。Instagramなども配信していますがぜひ、YouTubeで見ていただきたいと思いますのでリンクを貼っておきますね!
http:// https://www.youtube.com/@amislife02
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