はじめに|「ありがとう」は教え込むものじゃない
「ありがとうって、どうやって教えればいいんだろう…?」
多くの保護者から寄せられるこの質問。
でも実は、“ありがとう”は教え込んで覚えさせる言葉ではありません。
大人が「ちゃんとありがとうって言いなさい!」と促し続けても、
こどもにとっては「言わされる言葉」になってしまいがち。
そうではなくて、こどもが“ありがとうと言いたくなる経験”を積むことが何より大事なんです。
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① こどもにとって「ありがとう」って、どんな意味?
私たち大人は、感謝の言葉として自然と「ありがとう」が出てきますが、
こどもにとっての「ありがとう」はちょっと違います。
彼らにとっての“ありがとう”は、
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「うれしいな」
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「たすかったな」
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「なんか気持ちよかったな」
といった、心が動いたときに自然と出てくる“気持ちのあらわれ”。
つまり、言葉の意味を教える前に、
**「ありがとうって、こういう気持ちの時に言うんだな」**と、
経験から知っていく必要があるのです。
② モデルはやっぱり親。大人が“ありがとう”を言っていますか?
こどもにとって、いちばん身近な学びの場は「家庭」。
大人が「ありがとう」と言う姿を見せることが、
こどもにとっての一番の“教材”になります。
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お手伝いをしてくれた時
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おもちゃを貸してくれた時
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食事を残さず食べてくれた時
そんなちょっとした瞬間に、
「助かったよ、ありがとう」「うれしかったな、ありがとうね」と伝えてあげることで、
こどもは“ありがとう”の使いどころを、体験的に学んでいきます。
③ 感謝の気持ちは“雰囲気”と一緒に届く
「ありがとう」は言葉だけでなく、“伝え方”が大事。
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目を見て
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優しく声をかけて
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時には手を添えて
言葉に“感情”を乗せて届けることで、こどもにもきちんと伝わります。
また、「すみません」や「ごめんね」と言いがちな場面で、
あえて「ありがとう」に言い換える工夫も大切。
たとえば…
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ドアを開けてもらったとき:「ありがとう、助かったよ」
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準備がスムーズだったとき:「ありがとう、おかげで早く出られたね」
言葉の選び方ひとつで、家庭の空気はずいぶん変わります。
④ 「ありがとう」が言える環境を家庭からつくろう
“ありがとうが飛び交う家庭”は、こどもにとっても学びの宝庫。
以下のような環境づくりを意識してみてください。
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大人同士も「ありがとう」を言い合う
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お手伝いなど「ありがとう」を言いたくなる体験を増やす
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感謝の言葉を見える化して壁に貼るなどの工夫もおすすめ
こどもは、「見たことのある行動」を真似します。
まずは大人が“ありがとう”を大事にする姿を、たくさん見せてあげてください。
【てんのちょっぴり辛口コメント】
「うちの子、全然ありがとうって言わないんです」と言いながら、
家庭内で誰も「ありがとう」を言っていないパターン、実はとても多いです。
大人が「ありがとう」と言っていないのに、
こどもに「ありがとうと言いなさい」とだけ求めるのは、ちょっとズルい。
まずは、「ありがとう」と言いたくなる“空気”を家の中に育てましょう。
大人同士で、意識して声に出してみて。
それだけでも、子どもはちゃんと見て、感じ取っています。
【てんからのメッセージ】
「ありがとう」は、心のつながりを育む“魔法のことば”。
教え込むよりも、見せてあげる。
注意するよりも、一緒に感じる。
感謝の言葉を、日常の中にそっと置いていくことで、
きっと、こどもの中に「ありがとう」が芽吹いていきます。
最後に...
海外での3人兄弟の子育てを発信している、スイス在住のインフルエンサー【Amiさん(@amislife_gloor)】の投稿が、とても素敵です。
Amiさんのご家庭では、ご主人がいつもAmiさんに感謝の言葉をかけていて、こどもたちにも「ごはん作ってくれてありがとうって言おうね」と自然に声をかける姿が印象的。
そんな夫婦のやりとりを見て育つからこそ、こどもたちも自然と「ありがとう」を口にしていて、その様子が動画からも伝わってきます。Instagramなども配信していますがぜひ、YouTubeで見ていただきたいと思いますのでリンクを貼っておきますね!
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