てん園長のホンネnote

お困り保護者の味方は、ちょっと辛口な元園長てん。愛あるホンネで届けます。

【子育て連載|ごめんね③】『ごめんね』が言えるまでの成長

はじめに

「謝ることができる子に育ってほしい」

多くの保護者がそう願っていると思います。 でも、「ごめんね」と素直に言えるようになるまでには、時間と経験、そして大人の見守りが必要です。

今回は、“ごめんね”が言えるようになるまでの成長過程と、その裏側にある子どもの気持ちについて、エピソードを交えながらお話しします。

 

バナータップで応援してください♡

にほんブログ村 にほんブログ村へ
にほんブログ村


①謝ることは簡単じゃない

「ちゃんと謝りなさい」

そう言われて、すぐに「ごめんなさい」と言える子は、実は少数派。

小さな子どもにとって、謝ることは“自分が悪かった”と認める行為。 それは時に、自己否定に近い重さを感じてしまうこともあるのです。

たとえば、ぐずって大人を叩いてしまった時、大切なものを壊してしまった時。 こども自身、悪いことをしたと自覚しているからこそ、気まずさや恥ずかしさ、言葉にできない後悔を抱えてしまいます。

そんなとき、大人が「謝りなさい」と強く促すと、子どもはますます言葉を失ってしまうことがあります。


②“ごめんね”を引き出すのは、安心感

謝るには、「相手が自分を受け入れてくれる」という安心感が必要です。

ある時、ある子が私の大切にしていたものを壊してしまいました。 保護者の方が「ちゃんと謝りなさい」と促す横で、その子はうつむき、涙をこらえていました。

私はその様子を見て、あえてこう伝えました。

「今、心の中で“ごめんね”って言ってくれたね。ちゃんと伝わってるよ。今度から気をつけてね。」

保護者には「○○ちゃんと私は、心でちゃんと通じ合ったんですよ」とも伝えました。

言葉にすることは大事。でも、言葉にならない気持ちも、ちゃんと“見て”あげることも大切です。


③言葉にできる日がくるから

「言葉で伝えることは大切」

もちろんその通りです。社会に出たら、きちんと気持ちを伝える力は必要不可欠です。

でも、小さな子どもにとって、気持ちを整理し、言葉にするのは高度なこと。

表情で伝えたり、しょんぼりと寄り添ったり、静かに近くにいることで気持ちを伝えようとする子もいます。

その姿を見逃さず、「伝わったよ」「ありがとう」と受け止めてあげる。 その積み重ねが、“言葉にできる強さ”へとつながっていくのです。


④「ごめんね」を育てる関わり方

  • まずは大人が謝る姿を見せること。

    • ミスしたとき、気づいたとき、「ごめんね」と伝える大人の姿こそが、最高の教材です。

  • 謝る場面で“否定”しないこと。

    • 「なんでそんなことしたの!」よりも「どうしたの?」「困ったね」と気持ちに寄り添う。

  • 時間をかける。

    • すぐに謝れなくてもいい。「言えたね」と伝えるだけで、次につながります。


【てんのちょっぴり辛口コメント】

「うちの子、なんで謝れなんですかね…」という声、保育の現場でもよく聞きます。

でもね、大人だって素直に謝れない時ってありますよね?

こどもが謝れない背景には、照れ、プライド、恥ずかしさ、混乱、いろんな感情が渦巻いています。

それを「反省してない!」と一刀両断するのではなく、 「今は気持ちを整理してる最中かな」と捉える視点、大切です。

そして、大人も「言わせなきゃ」じゃなく「伝わればいい」と思える心の余白を持っていてほしい。

こどもが“ごめんね”と言えた時は、優しく受け止めてあげてくださいね。


【てんからのメッセージ】

「ごめんね」は、自分と向き合い、相手とつながるための大切な一歩。

言えた時のこどもの顔、見たことありますか?

ちょっと不安げだけど、どこかホッとしたような、そんな表情。

その瞬間が、こどもの“心の成長”なんです。

焦らず、比べず、見守ってあげてください。

“ことばになる日”は、きっと来ます。

 

【元園長がホンネでおすすめのアイテムたち♪】

おすすめの絵本たちや実際に現場で使っていたアイテムたちをホンネで紹介している楽天ルームを作りました!ぜひ、遊びに来てください!

 

【てん園長の人気記事まとめ】

 

encho-kosodate.com

encho-kosodate.com