はじめに
「ごめんねって言いなさい」
つい、そう言ってしまったことありませんか？
でも、言わない。
言えない。
むしろ、ふてくされる。泣く。逃げる。
こんなとき、親はつい「なんで言えないの!?」と焦ってしまうけれど…
こどもがすぐに「ごめんね」が言えないのには、ちゃんと理由があるんです。
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①子どもにとって「ごめんね」は“敗北宣言”？
大人からすると「ごめんね」は反省や謝罪のしるし。
でも子どもにとっては、「悪かったって認めること＝自分が悪者になること」。
「ごめんね」＝「自分が悪かった」
そうなると、“自分のすべてが否定されたような気持ち”になることがあります。
だからこそ、「なんであんなことしたの！」「ほら謝りなさい！」と責めるような声かけは、子どもをさらに追い詰めてしまう。
実際は、自分でも「まずかったな…」と感じてる子も多いんです。
でも、「怒られるかも」「嫌われるかも」という不安の方が強くて、謝れないだけ。
②「言い訳」や「黙る」も、こどもなりの防衛本能
注意されたときに、言い訳ばかりしたり、下を向いて黙ったり…。
そんな姿を見て、「素直じゃないな」と思うかもしれません。
でも、これは自己防衛なんです。
「自分が悪かった」と認めると、否定されたように感じてしまう。
だから、それを避けようとする。
叱られ慣れてない子や、完璧主義な子、自己肯定感がまだ育っていない子は、この傾向が強く出やすいです。
③「ごめんね」は、感情を整理した“あと”に出てくる
こどもが「ごめんね」を言えるようになるには、
まず気持ちを落ち着ける時間が必要です。
怒られて興奮していたり、恥ずかしさや戸惑いが残っていると、
素直な気持ちは出てきません。
そんなときは無理に言わせるのではなく、少し間を置いてからでOK。
「気持ちが落ち着いたら、話そうね」
「あとででいいから、どう思ったか教えてくれると嬉しいな」
そう伝えて、“謝れるチャンス”を残しておくことが大切です。
④大人も「謝る姿」を見せよう
こどもにだけ「謝りなさい」と言って、大人がミスをしたときに謝らない。
そんな姿を見ていたら、子どもだって「謝るって格好悪いことなんだな」と思ってしまいます。
「ごめんね、声が大きくなっちゃったね」
「ママも気をつけるね、ごめんね」
大人が素直に謝る姿は、こどもにとって一番の“教科書”。
大人が謝れる家には、子どもも謝れる空気が育ちます。
私はこどもたちと信頼関係を作るときに自分の反省をしっかりとこどもに伝え、謝ることを意識していました。特に３歳以上児になってくると、大人の矛盾やごまかしに徐々に気づき始めます。だからこそ、大人が真剣に謝ることも必要となるのです。
【てんのちょっぴり辛口コメント】
「ごめんねが言えないんです…」という相談は多いけれど、
こどもに“気持ちの整理”をさせず、ただ「謝りなさい」と言ってるケース、実はすごく多い。
「今ここで、きちんと謝る子にしておかなきゃ！」という大人の焦り、
それがこどもに伝わって、「今は絶対謝っちゃいけない」と意地になってしまう。
まずは、こどもの気持ちを整理する時間を与えて。
そして、大人自身が謝れる姿を見せて。
謝るのは「負け」じゃない。
むしろ、謝れる人は強い。
その背中を、子どもに見せてあげてほしい。
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