新卒での保育園勤務を経て、私はある決断をしました。
「井の中の蛙になりたくない!」
保育の世界はもっと広いはず。
もっとたくさんの保育の“かたち”を見てみたい。
そう思って選んだのが、あえてのパート・契約社員という働き方でした。
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“働き方”を変えることで、見えてきたこと
パートとして勤務した園では、日替わりでクラスを回るヘルプとして配置されました。
時には0歳児のミルクと格闘し、またある日は年長の製作をサポート。
さらには、調理室に入って離乳食や給食の準備を経験する日も。
保育と食育は切っても切れない関係。
「一体、どんな流れでこどもたちのごはんが作られているのか」を体感できたことは、
後の保育にも大きく活きていますし、園長になった際に食育を調理師さんたちと一緒に活動していくという意識を保育士へ伝え、園が一体となって活動する原動力となりました。
契約職員としてはサブ担任を務め、正職員と協力してクラス運営に携わることもありました。正社員としてではなく、様々な環境を見ることで保育全体を俯瞰して考えられる土台ができた時期だと思います。
「任されない」のに「責任はある」?
ヘルプで入る立場だからこそ、難しさも感じました。
トラブルを起こしやすい子の対応を任されることも多く、
ある時、噛みつきが起きてしまった子の担任からこんな言葉を言われたんです。
「ちゃんと見ておいてほしいです」
もちろん、全力で対応していたし、責任も持っていました。
そして、正社員だから噛みつきやトラブルを止められると決して思っていません。
でも、トラブルを起こしやすい子こそ、毎日の関係性やその子の行動の癖を把握して対応しなくてはいけないんです。日替わりでましてや、朝の1時間だけクラスに入るなんてことも多いパートが、100%の対応をするのはとても難しいと感じました。
また、掃除や布団の上げ下ろし、おむつの片付けなど雑務は基本的に正社員以外。
私も正社員の保育士さんたちがスムーズに保育ができるようにと考えていたので、苦ではなかったです。でも、正社員の方から「ありがとう」と言われることは少なかったです…(とはいえ、先生方にはかわいがってもらい、私も楽しんで働いてました!)
この時のモヤモヤや責任の所在のあり方、立場で変わるざるをえない仕事内容を実体験したことで、自分の希望する働き方をつかむためには立場や肩書を取捨選択していくことを学びました。何より、スムーズな保育はパートさんや契約社員の方がいなければ成り立たない。だからこそ、職場全体がお互いを認め合って、小さなことにも感謝できる環境はとても大事なことだという思いが強くなりました。
でも私は、“この立場”に感謝している
実は、こうした少し引いた立場だったからこそ、
クラスの全体像、保育の流れ、保育者同士の関係性がよく見えました。
担任でないからこそ見えたこどもの表情、
外側からだから気づけた職員同士のズレ。
この時期の経験がなかったら、私は「こどもを見る目」だけでなく、
「大人を見る目」も持てなかったかもしれません。
【てんのちょっぴり辛口コメント】
パート・契約の先生に任せていいこと、
任せちゃいけないこと、
その線引きをあいまいにしたまま、
“責任”だけ押し付ける人、いませんか?
子どもの安全も、先生の安心も、どちらも大事にできる園こそ、いい保育ができる場所です。
保護者の皆さんも園に行った際には、担任の先生だけではなくパートさんや調理師さん、園にかかわっている様々な方に声をかけてみてくださいね。
次回予告|第3回:学童保育で出会った“小学生”たち
「大人を試すように、自分の言葉でぶつかってくる子たちとの日々」
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