はじめに|怒らない努力、してるのになぜか疲れる
こどもと関わる中でよく聞く言葉――
「怒らないようにしよう」「できるだけ感情的にならないように」
それ自体はとても素晴らしい目標だと思います。
でも、正直に言ってしまえば…
毎日、それやるの無理じゃないですか?
私も20年以上、保育現場にいて、数えきれないくらい「もう無理!!」と戦ってきました。
靴を投げられて顔に当たった
スープをぶちまけられた
何を言っても「ヤダ」と言われ続ける
最初は笑える。でも、毎日繰り返されると心の中で小さな「カチン」が積もっていく。
そんな時に私が意識している魔法のことばがあります!ぜひ、最後まで読んでみてください。
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“完璧”を目指すと自分のメンタルが壊れる
感情を抑えるのってエネルギーが必要です。
「叱らない」「イライラしない」って、ずっと自分にブレーキを踏み続けてる状態。
そりゃ、疲れます。
だから私はあるときから、方向転換することにしました。
「怒らないように努力」よりも、“自分の余裕を作る”ことを最優先にしようと。
「およよ」って、なんなんだ?
そうして私が編み出した(?)のが…
**「およよ」**という魔法のことば。
はい、意味なんてありません(笑)
でも、これが意外とすごいんです。
こどもがこぼした
こどもが噛んだ
こどもがとにかく駄々をこねている
そんなとき、つい出てしまう「コラ!」「ちょっと!」という言葉。
でもそれらは、**こどもに“怒られた感”**を与えてしまうことが多い。
そして、場合によってはさらに怒られたと感じたこどもはさらに騒ぎを大きくする…
ある時、1歳児クラスで絶賛イヤイヤ期のまっただ中にいた子どもが給食中に大ぐずり!誰が何を言っても「いやぁ!!!」と大暴れで、このままだと他の子も一緒にぐずり出すのでは…という雰囲気の中、とうとうその子の手がお椀にあたり、スープがひっくり返りました。先輩職員と子どもたちの空気が完全に「あ、これはまずい」と思わせるものになったとき、「およよ~。スープこぼれちゃったね」と声をかけると、怒られると思っていたぐずり中の子が「きょとん」とした顔に。
なんだか、空気も和らいで、なにより自分自身の緊張がスッと抜けた。
肩の力が抜ける=こどもとの関係がラクになる
「およよ」じゃなくてもいいんです。
・ふむふむ
・ちゃんちゃん
・あれ~?
…なんでもOK。
要は「今、自分が怒りそうだぞ」と気づいた瞬間に、それを自分で緩めるためのスイッチ。
言葉は感情のスイッチでもある。
つまり、発する言葉を変えると、感情の方向が変わるんです。
実際に変わった私の“反応”
昔は「やめなさい!」だった場面。
今は「およよ〜、そりゃ大変だ」と言えるようになった。
昔は「なにしてんの!」と叫んでた場面。
今は「およよ、これは一大事!」とユーモアで包めるようになった。
これ、こどものためじゃなくて、完全に自分のためです。
でも、結果的にこどももラクになっている。
怒られるために何かをする子なんていないんです。でも、気持ちの整理がつかなかったり、伝えきれない感情があったり、こどもだからこそのあふれる好奇心があるだけなんです。
必要なのは、もうそれをわかっている自分自身の感情の切り替えスイッチ。
親や保育者こそ、笑える“逃げ道”を持とう
世の中にはいろんな育児ハウツーがあふれています。
・感情的に叱らない
・肯定的な声かけを
・共感と寄り添いを大切に
…わかってる!でも!
そんな余裕、今この瞬間ないんですけど!?
って時、ありますよね。
そんなときは、**「とりあえずこの言葉だけ言う」**という逃げ道を作ること。
それだけで、自分のテンションが少しだけ落ち着きます。
【てんのちょっぴり辛口コメント】
完璧を目指して、苦しくなっていませんか?
育児や保育は、“ちゃんとやる”ことだけが正解じゃない。
「なんとかやり過ごす」も立派な対応です。
感情を抑えるのが難しいなら、抜けることばをひとつ持っておいて。
あなたの“魔法のことば”、見つけてください。
まとめ|あなただけの「余裕スイッチ」、ありますか?
どんなにベテランでも、こども相手にイライラしない日はありません。
でも、イライラに飲まれないための手段は持てます。
それが、あなたにとっての「およよ」かもしれません。
今日もどこかで、
「およよ〜」と空気を変えている人がいたら、
それはきっと、こどもと一緒に生きるプロです。
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