てん園長のホンネnote

お困り保護者の味方は、ちょっと辛口な元園長てん。愛あるホンネで届けます。

【考察】イヤイヤ期がなかった子の本当の心の中

はじめに

前回は児童精神科医 原田謙さんの「キレる子が増えている」という記事を元に、てんの見解を投稿しました。今回は「一見、おとなしい子」についての記事となります。

 

「うちの子、イヤイヤ期がなかったんです」 「反抗期らしい反抗期もなくて、手がかからないんです」

そんなふうに聞くと、「育てやすい子なのかな」「穏やかな性格なのかな」と感じるかもしれません。 でも、ちょっと立ち止まって考えてみてほしいんです。

「イヤイヤがない=困らせない子=問題がない」ではないかもしれない。

静かに大人の期待に応え続けてきた子が、どこかで突然、心のエネルギーを使い果たしてしまう。親に自分の意見や気持ちを伝えなくなってしまう。 そんな姿を、保育現場では何度も見てきました。

今回は、「困らせないいい子」と言われる子どもの“心の中”に、大人がどう気づき、どう関わっていけるのかを掘り下げていきます。

 

【前回の記事はこちら】

 

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こんな子、増えていませんか?

・注意されても反応が薄い

・「どうしたい?」と聞かれても「どっちでもいい」と答える

・まわりをよく見て行動するが、自分の気持ちはあまり語らない
・イヤなことがあっても泣かずに耐える

・失敗を極端に恐れる

こうした子たちは、一見とても“良い子”です。 でも、感情を外に出す経験が少ないまま成長している可能性もあります。

本当は嫌だけど、なんとなく「いや」と言いにくいので我慢する。失敗したくないからチャレンジしない。自分のしたいことがわからず、周囲に流されてしまう。

 

 

原因は「与えすぎ」「準備しすぎ」「聞かなすぎ」

子どもの「困った行動」を防ごうとして、大人が先回りして環境を整えすぎてはいませんか? 遊びを選ばせ、答えを用意して、こどもが困らないように手を尽くす。

それは愛情でもありますが、同時に「自分で考える」「自分の気持ちを言葉にする」経験を奪っているかもしれません。

そして、何より、こどもと話す時間、気持ちを共有する時間を十分にとっていますか?これは、多くの時間を使うということではなく、こどもが満足、納得できる会話や選択の機会を設けているかということです。

たとえ、1分の会話でも「大人が自分の思いをわかってくれた(共有できた)」という経験はこどもにとって、自分の思いを発揮できる根拠になります。

 

家庭でできること

• 子どもが「嫌」と言ったときに、それをちゃんと受け止めてあげること

「何が嫌だったの?」と聞いてあげるだけでも、こどもの気持ちは変わります。 時間が無い、余裕が無い時は「何が嫌だったか後で聞かせてね」と伝えて、 必ずあとで「さっきは何が嫌だったの?」と聞いてあげてください。

•「どうしたい?」と聞いた後、時間がかかっても答えを待ってあげること

こどもが自分の中で答えを探している時間はとても大切です。 どうしても時間が無いときは、「じゃあ、○○しながら教えて」と、 次の行動を促しつつ耳を傾けてあげるのも方法の一つです。

•「怒ってもいい」「悲しくてもいい」と伝えてあげること

どんな感情にも意味があります。 まずは「そう思ったんだね」と気持ちを受け止める。 そのうえで、「どうすればいいか」「どう伝えるといいか」といった、 社会の中で生きやすくなる工夫を、一緒に考えていけるといいですね。

【てんのちょっぴり辛口コメント】

「うちの子、イヤイヤ期なかったんです」って? それ、本当に“なかった”のか、“出すのをやめた”のか、もう一度見直してみて。

子どもは、自分を抑えることで愛されようとすることもある。 でもそれって、本当の意味で安心しているって言える?

困らせない子ほど、気づきにくい。だからこそ、見てほしい。 静かに“いい子”を演じてる子の、その心の奥を。


 

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