はじめに|「うちの子、外面だけいいんです…」と悩むあなたへ
「先生からは“しっかりしてますね”って言われるけど、家ではワガママ放題で手がつけられません…」
そんな声、保育園の現場で何度も聞いてきました。
園ではニコニコしているのに、家では怒りっぽくて泣き虫で、甘えてばかり。
「どうして家だとこんなに大変なの?」と思ってしまいますよね。
でも実は、それにはちゃんと理由があるんです。
今回はそのギャップの理由と、親としてどう向き合えばいいかをお伝えします。
園では“いい子”なのに、家では爆発する理由
① 家は“安心できる場所”だからこそ出る姿
子どもにとって家は、どんな自分でも受け入れてもらえる特別な場所。
我慢していた感情を解放できる、言ってしまえば「心の安全地帯」です。
だからこそ、園で頑張ってきた分、家で素の感情を出しているだけとも言えます。
甘えて、泣いて、わがままを言って…。
それはある意味、親との信頼関係がしっかりしている証拠でもあるのです。
② 園では「ルール」が明確、家庭では「基準があいまい」?
園では毎日、
-
やるべきこと
-
ダメなこと
-
時間の流れ
が決まっていて、子どもたちはその中で“どう行動すべきか”を理解して動いています。
一方で家庭では、どうしても「今日は特別」「今だけいいよ」といった例外が増えがち。
一貫性のない対応は、子どもにとって“迷い”や“混乱”の原因になります。
【てんのちょっぴり辛口コメント】
「うちの子、外でいい子すぎて…」って悩む親御さん、よくいます。
でもちょっと待って。
それって、家庭で“ダメなものはダメ”を伝えきれてない証拠かもしれません。
家では「わがまま」じゃなくて、ただ「ブレたルールの中で試してる」だけの可能性、ありませんか?
園ではできてる=力はあるんです。
あとは家庭で“親がぶれない”だけ。
甘えを受け止めつつも、「家庭にもルールがあるんだよ」という軸を、しっかり立ててあげてくださいね。
親ができる3つのこと
① 「甘えていいけど、わがままは通らない」を伝える
安心できる場所=なんでもアリにしてしまうと、子どもにとっては「どこまでやってもいいの?」という不安が生まれます。
甘えは受け止める。でも、ルールは譲らない。
その一貫性が、心の安定につながります。
② ルールは明確に。そして「理由」もセットで伝える
「どうしてダメなのか」も、年齢に応じてわかりやすく伝えていきましょう。
「今は寝る時間だから」
「これは危ないから、やめようね」
など、納得できる理由があると、子どもも理解しやすくなります。
③ 感情の整理を一緒にしてあげる
家で爆発したときは、落ち着いてから「さっきの気持ち、どんな感じだった?」と聞いてあげましょう。
「気持ちを言葉にする」経験の積み重ねが、感情のコントロール力につながります。
【てんからのメッセージ】
子どもは、園でも家でも、ちゃんと“その場に合ったふるまい”ができる力を持っています。
でもその力をうまく使えるかどうかは、**「安心」と「境界線」**のバランスにかかっています。
家では思いっきり甘えていい。
でも、守るべきルールもちゃんとある。
そんな安心できる“メリハリある環境”が、子どもの心の土台になります。
親も迷うこと、揺れることがあって当然。
でも大丈夫。
園でできてる姿があるなら、それは“できる力がある”という何よりの証拠。
焦らず、今日から家庭でもその力を信じて関わってみてくださいね。